中島早貴、愛の劇場〜「ロマンチックによろしく」〜
12/2 池袋あうるすぽっと 散歩道楽特別公園「ロマンチックによろしく」(保田圭 矢島舞美 中島早貴)
やりなおすことなんてできないって、本当は知っている。
だから彼女は自分の周りの人間が、引き返せない場所にすべり落ちていくことを体を張って防ごうとする。
自分自身はあくまでもそこにとどまり続けながら。
これほどあからさまに挫折を描きながら、まだなお最後に残る希望。
やれ格差社会だとか何とか、憂いているようなものいいで、
しかし、それでもそこに確かにひとびとが今日も生きているのだということを、一度もまともに考えたようなことがないような連中がデカい顔をして言葉をもてあそんでいる。、
そういう吐き気のするような昨今の状況から最も遠いところで成立するこの劇の持っている力はなんなのか。
それはやはり、愛と呼ぶしかない。
正直、なっきぃがここまでやるとは思わなかった。
「寝る子はキュート」のラストを超える中島早貴ベストアクト。
…舞美さんは今回はなっきぃに比べるとちょっと弱いかなと思ったけど、でも考えてみれば彼女演じる真央の未来はまだ開かれたまま。それがもうひとつの救いになっている。それを演じられるのはやはりタフな明るさをたたえた舞美さんしかいない。
保田さんハマリすぎw