大竹伸朗 「既にそこにあるもの」

既にそこにあるもの (ちくま文庫)

 さまざまな雑誌に書かれた小文の集積が、猥雑さの中から透徹したものを引き出してくる。画家のエッセイではなく、これもまたまぎれもなく大竹伸朗の作品といえる。
 文庫は大幅増補版で、森山大道の解説もついてお得。ていうか、ハードカバーは、なんかすぐ絶版になってしまった。なんでこんな名著を。