ナディッフ「Cool Japan」アーティスト・トーク with 山口裕美

ゲスト:田中偉一郎、タニシK 名和晃平

 フライト・アテンダントの格好をして、電車の中で突然飲み物サービスをはじめるパフォーマンス・アーティストのタニシKさん。あれって鉄道会社の許可をとってやってるんだろうなと思ってたんだけど、なんとそんなもの、とっちゃいないんだとか。っていうか、許可なんかとれるわけないよな。で、当然つまみ出されることもあるという。悪いけど、そのときの図を想像するとかなり笑える。駅員に連行されるフライト・アテンダント。どっちも交通機関関係の制服だし、事情を知らん人にはワケがわからない。普段はフローリングの床の傷をとる仕事をされてるんだとか。

 アーティストにとって、作品自体がプレゼンテーションなんであって、プレゼンテーションなんか必要とする時点で負けだ、という田中氏に対し、海外では、個展をやって初日で完売しなければ、もうそれでアウトという、生き馬の目を抜くような厳しい現実がある、と山口氏。うーん…。確かに、それにくらべりゃ日本なんてぬるま湯もいいとことなんだろうけど、そんなシビアな状況じゃないからこそ生まれるものもあるはず。村上隆は、まさにそういう戦場に突っ込んでいったんだろうし、それはそれで確かに偉業なんだけど、トークの中で田中氏、名和氏がいってたとおり、やっぱり最近の村上作品はつまらない。