村上龍「空港にて」

空港にて (文春文庫)

 購入。

 「最高の短編集」って、どういう意味でそう言ってるのかは、よくわからない。まあ、それなりにおもしろいけど、結局「13歳のハローワーク」なんかの延長線上で、「サラリーマンはもうだめだから、みんな手に職をつけましょう」ってことをベタに言ってるだけだし。こういったテーマなら「ムーン・リヴァー」(『白鳥』所収)のほうがよっぽど優れている
 村上龍のベスト短編集なら、やはり「悲しき熱帯」。それも、オリジナルの角川文庫の、葉脈の写真が表紙のもので読みたい。特に、「鐘が鳴る島」は、あの人物についてかかれた文章の物でも,最高のものだと思う。